【家族信託】法人を受託者とするメリット・デメリット

【家族信託】法人を受託者とするメリット・デメリット

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家族信託の一般的なイメージは、父親の認知症対策のため、父親が持つ資産(アパート、自社株、金銭など)を息子が管理していくというもの(委託者が父親、受託者が息子)だと思います。

しかし、実は個人だけではなく「法人」が受託者になることもできるのです。

今回は家族信託で法人を受託者とするメリット・デメリットについて解説します。

受託者となる「法人」とは?

受託者となる「法人」とは、ご家族の資産を管理するためだけの法人(ファミリーカンパニー)を指します。

「法人」には多くの種類がありますが、この家族信託のためのファミリーカンパニーを株式会社や合同会社とすることはお勧めしておりません。

何故かというと、営利を目的とする会社とみなされる株式会社や合同会社では、信託業法との関係から法律違反とみなされてしまう恐れがあるからです。

そこで、この「法人」は「一般社団法人」という形で設立するようにします。

受託者を法人とした場合のメリット・デメリットのまとめ

では、実際に受託者を法人とした場合のメリット・デメリットを見ていきたいと思います。

以下に個人・法人それぞれが受託者となった場合の特徴をまとめました。

個人が受託者の信託の特徴

➀受託者の死亡、受託者自身の高齢化などのリスクがある

②意思決定権が子供に移る

③コストがかからない

法人が受託者の場合の信託の特徴

①長期に渡る信託を安定して運用できる

②親子で協力して意思決定できる

③コストがかかる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

法人を受託者とした場合のメリット

まずは、法人を受託者とした場合のメリットについてお伝えします。

受託者が不存在となってしまうことを回避する

父親の資産を息子が受託者として管理していく一般的な家族信託を例に考えますと、受託者も人間なので、父親よりも先に「受託者である息子が死亡するリスク」があります。

また、委託者である父親が80~90歳代であると、受託者であるその息子は60~70歳代であることが多く、受託者自身が認知症になり父親の財産を管理していくことができなくなる「受託者の高齢化に伴うリスク」も考えられます。

例えば、先祖代々の土地を引継いで子供や孫に承継先を決めていく信託(受益者連続型信託)の場合、信託の期間が約60~70年に及ぶこともあるため、個人を受託者としている場合には、先に挙げた「受託者の死亡のリスク」や「受託者の高齢化に伴うリスク」があります。

そのため、この様なケースでは「長期にわたる信託を安定的に運用していく」手法として、受託者を一般社団法人とすることが多いです。

こうすることによって、受託者が死亡などによって不存在となってしまうことを完全に回避することができます。

なお、社団法人を受託者とした場合でも、社団そのものの構成メンバーは必要に応じて(メンバーの一部が死亡した場合など)変更していく必要は出てきます。

この点については、社団の定款規定によってメンバー変更のルールを設けておきます。

「意思決定権が完全に子供に移ってしまう」という不具合を回避する

次に、個人を受託者とした場合「意思決定権が完全に子供に移ってしまう」という不具合を法人受託者とすることで回避できるという点もメリットとして挙げられます。

例えば、オーナー経営者が自社株の信託をする場合、自社株をそのまま次世代に渡してしまうと、議決権も一緒に次世代に移ってしまいます。

そのため、自身の認知症対策はしたいが、次世代に議決権を渡すにはまだ早いと考えるオーナー経営者の場合、家族信託をすることを躊躇してしまうことがあります。

ここで、現経営者の父親と次世代の息子をともに構成員とし、かつ父親が元気なうちは、父親が運営権限を有する形の一般社団法人を設立し、そこに自社株を信託することで、この議決権の問題を解決することができます。

一般社団法人に自社株を信託することにより、議決権自体は一般社団法人が持つが、実際には一般社団法人のメンバーである「父親と息子が協力して議決権を行使(意思決定)する」ことができます。

また、一般社団法人の構成メンバーや役員は、父親や息子の状況次第で変えていくことができますので、将来の事業承継の形についても、柔軟性を持たせておくことができます。

法人を受託者とした場合のデメリット

一方で、一般社団法人を受託者とした場合「コストがかかる」というデメリットがあります。

例えば、以下のようなコストがかかります。

① 法人設立費用 登録免許税:約6万円 定款認証費用:52,000円

② 法人住民税均等割 最低額:毎年7万円

③ ②について税務申告をする場合の税理士報酬 

④ 役員変更登記 ※2年に1回の役員変更登記が必要となる

①~④を含め1年あたり平均15~20万円のコストとなりますので、受託者を法人とするか検討する場合には、このコスト感も含めて検討するようにしましょう。

まとめ

家族信託の受託者を法人とするメリットは非常に大きいですが、コストの問題もあるので、一概に法人がよいということもできません。

将来にわたってどの程度信託の形を維持する必要があるか、現状における受託者候補者の状況や、委託者の気持ちはどうか、などを総合的に検討し、受託者を個人にするか法人にするか決めていくとよいでしょう。

また、法人を受託者とする場合には、信託の内容だけでなく、法人の定款の設計も必要となり、かなり手続きが複雑となりますので、専門家に相談しながら手続きを進めることをお勧め致します。

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