家族信託の委託者の意思能力はどのくらい必要?

家族信託の委託者の意思能力はどのくらい必要?

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普段、業務を行っていると、ご相談者の方や、初めて家族信託を扱う保険会社の方や税理士の先生など数多くの方々から、委託者の意思能力の程度に関するご質問をいただきます。

今回は、家族信託を行う際に委託者の意思能力はどのくらい必要なのかを解説します。

認知症でも家族信託ができないわけではない

家族信託は「財産管理を託す旨の契約」を、財産を託す委託者と財産を預かる受託者との間で締結する方法によって行います。

契約の締結である以上、契約の当事者である委託者と受託者には「意思能力」(=契約の内容を理解する能力)が必要となります。

そのため、両者(特に委託者)ともにこの意思能力が十分にあるお元気なうちに、家族信託の契約を締結することが望ましいです。

では、例えば、下記の場合のように、委託者の方がお元気な状態と言えなくなってしまったときには、家族信託をすることはできないのでしょうか。

  • 最近、認知症の診断がされた
  • 委託者が要介護認定を受けている
  • 認知症と診断された方が多く入居する施設への入居が決まっている

この点について、先に結論を申し上げますと、必ずしも家族信託ができない訳ではありません。

実際の現場では、私たち専門家が、実際に委託者の方にお会いしてコミュニケーションをとった上で、意思能力の有無を判断します。

委託者の意思確認を行うのは誰?

家族信託を成立させるためには、当事者にその意思があることが前提となりますが、その意思の「確認」はどのように行われるのでしょうか。

以下、「誰が委託者の意思確認を行うのか」についてご説明したいと思います。

まず、意思確認を行う人物として「公証人」が挙げられます。

家族信託の契約書は、私文書で作成しても有効ですが、実際には公正証書を作成することがほとんど(弊社でもその8割が公正証書で契約しています)です。

これは、公証人がしっかりと意思確認をした上で契約を締結するため、契約行為の真正が担保されるためです。

次に、信託の対象に不動産が含まれる場合には、「司法書士」による意思確認が行われます。

信託する財産に不動産がある場合、信託をした後に信託の登記をする必要があります。

そこで、司法書士は、信託する不動産について委託者がこれを受託者に託すということを理解しているか意思確認を行います。

なお、公証人や司法書士による意思確認は、本人の様子を見て、事案を理解し、自ら意思決定しているかを公証人、司法書士が主観的・定性的に判断する形のものですので、客観性の面で必ずしも完全ではありません。

定量的な視点を判断に加えたい場合には、長谷川式認知症スケール(一番有名な認知症テスト)のテストを実施するという方法があります。

このテストでは、30点中20点以下であった場合、認知症の疑いがあると考えられています。

意思能力の確認にはどんな質問をされる?

では最後に今回のメインである「意思能力の確認のため、実際に何を質問されるのか」についてご説明したいと思います。

これについては、主に以下の4点が挙げられます。

①委託者自身の氏名、住所、生年月日

②どの財産を信託に入れるのか

③誰に財産を託したいか(=受託者を誰にするか)

④自身が亡くなった後、誰に財産を承継(相続)させたいか

まず、①について言えることが大前提となります。

②については、信託する不動産の種類が何なのか(例えば、自宅、賃貸マンション、土地など)、金銭はいくら位なのかを言えるかどうかです。

不動産については、その地番や家屋番号まで詳細に言える必要はありません。

実務では「自宅裏のアパート」、「3軒隣の土地」など大体の場所をヒアリングしながら、地図で場所を確認する方法で判断します。

③は、例えば、長男に託す(=長男を受託者とする)や長男に万が一のことがあった場合には次男に託す(できればこのレベルまで決められると良い)などを指します。

④は、財産の承継先、相続先を具体的に意思表示できるかということです。

以上のとおり、委託者がこの4点を理解していれば、たとえ先に挙げた例に該当したとしても家族信託を進めることができる可能性があります。

なお、実務においては、委託者の家族事情(相続人の関係性)や信託契約の内容から意思能力を慎重に判断する場合もあります。

具体的には、家族の中に委託者の意思能力につき、先々異議を唱える可能性がある者がいる場合です。

また、信託契約の内容が複雑になれば、その分だけ委託者に要求される意思能力のレベルも高くなります。

まとめ

以上のように、委託者の意思能力の判断については、委託者が先に挙げた4点を理解していることが一つの基準です。

このほか、場合によっては、より慎重に判断すべきケースもあるということをご理解いただければと思います。

カテゴリー:家族信託

タグ:委託者意思能力

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