要約

  • 信託財産の種類によって必要な手続きが異なります
  • 金銭の場合、受託者名義の専用口座の開設が必要
  • 不動産の場合、登記申請が必要
  • 自社株の場合、株主名簿への記載が必要
  • 個人での対応は難しい部分もあるため、専門家への相談がおすすめ

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家族信託は、委託者と受託者との契約によりスタートします。

家族信託の契約が締結できると、当事者の委託者・受託者となった方はホッとされると思いますが、信託がスタートした後も重要な手続きがしばらく続きます。

家族信託が始まった後の重要な手続きとして、どのような項目があるのでしょうか?さっそく各項目についてご説明します。

家族信託スタート後の重要な手続きとは?

家族信託の契約締結後には、その契約に基づき、家族信託の対象となった財産(信託財産)の管理・処分等の権限は受託者に移ります。そのため財産の名義変更等の手続き が必要です。

例えば、信託財産が不動産であれば所有権移転の登記をすることになり、また、金銭であれば信託専用の受託者名義の口座(信託口口座)に資金移動をすることになります。

財産の管理権限の移行だけでなく、実質的な管理のため、受託者にその財産の現物を移転させる手続きが必要なのです。

また、これらの信託財産は、管理のため、受託者の固有財産とは明確に分ける必要があります。信託法上、このような財産の「分別管理義務」が受託者に課されています。

分別管理は信託財産の種類によって必要な手続きが異なりますので、信託財産の種類ごとに手続きを解説します。

[1]信託財産が金銭の場合

信託財産が金銭の場合には、まず、信託専用の口座(信託口口座)が必要です。信託口口座に対応している金融機関にて、受託者名義の専用口座を開設しましょう。

これは信託財産と個人の財産とを明確に分けて管理することが目的です。

信託法としては、信託された金銭の管理については「その計算を明らかにする方法(信託法34条2号ロ)」によるものとされているため、法的には必ずしも口座を分けることまでは求められていません。

その主旨としては、信託財産の計算がしっかりできていれば個人口座と同一の口座で管理しても法律に反することはない、ということになります。

それでも信託財産の記録は受託者の義務となっており、長い期間、記録を残すことが義務付けられています。

同一口座で管理していると区分けが不明確になり、仮に受託事務を引き継ぐ際にも分かりにくくなってしまうため、リスクを回避するためにも別口座での管理をお勧めします。

ただし、信託口口座に対応している金融機関の数は少なく、利便性の面で困ることもあるでしょう。そのような場合は、通常利用している金融機関で追加で新規口座の開設が可能であるならば、受託者名義の新規口座を信託口口座として利用する、という方法もあります。

通帳を見ただけで明確に信託口の口座だと分かるような工夫をする、登録印を分ける、などの方法も検討してみてはいかがでしょうか。まずは専用口座を確保しましょう。

[2]信託財産が不動産の場合

信託財産が不動産の場合、信託された旨の「所有権移転及び信託」の登記を申請します。

信託を原因とした所有権移転の登記を行うことで、登記上、所有者が受託者となり、受託者が信託によってこの不動産を管理処分する権限を有する旨を公示することになるのです。

この信託の登記に伴い、不動産の登記簿に「信託目録」が追加され、その目録上に委託者、受託者、受益者及び信託条項の表示がされることとなります。

また、登記の名義が受託者に変わることにより、信託契約をした年の次年度からの固定資産税の納税義務者も受託者に変わります。

納税通知書が受託者宛てに届くことになるため、受託者は預かっている信託財産から納税資金を工面します。

さらに、信託した不動産に付保している損害保険(火災保険、地震保険等)の被保険者の名義も受託者へ変更する必要があります。手続き的には、保険会社に連絡して指示を仰ぐだけで問題ありません。

なお、信託した不動産が賃貸物件であり、管理会社に管理業務を委託しているときは管理会社に対して所有者名義が変更となった旨を連絡し、手続きをする必要があります。

また、信託した不動産が区分所有マンションの場合には、管理組合への届出もしておきましょう。

信託財産に不動産が含まれる場合の手続きについてはこちらの記事もご参照ください。
【完全版】不動産を家族信託する方法・税金・デメリットなどを解説

こちらの調査レポートにもあるように、不動産の家族信託は近年増加傾向にあります。
2022年上半期の土地信託登記件数は昨対比149%増加と、大阪、千葉、東京、横浜などの都市圏を中心に増加しています。
【調査レポート】家族信託等の利用動向を示す土地信託登記件数 2022年上半期は昨年対比149%増加

[3]信託財産が自社株の場合

信託財産に自社株が含まれる場合、会社法上、その株式が信託財産に属する旨を株主名簿に記載する必要があります。

この手続きを経なければ、その株式が信託財産に属することについて、対外的に対抗できないとされています(会社法154条の2第1項)。

株主名簿を完備していなかったケースであっても、自社株を信託する際には株主名簿も完備するようにしましょう。

株主名簿には、信託した株式について株主を受託者に書き換え、そして当該株式が信託財産である旨も記載するようにします。

家族信託の手続きについてはこちらの記事でも解説しています。
【家族信託の手続き方法まとめ】手続きの流れ・やり方を解説

信託登記など難しい対応や手続きについては専門家へご相談を

ここまで家族信託をした後に必要な手続きについて解説しました。

家族信託の契約を締結した後も、実際に受託者が信託財産を管理・運用できる状態にするための手続きがしばらく続きます。

登記・変更手続きなど、不明な点がある場合は司法書士等の専門家へぜひご相談ください。

とくに信託の登記手続きについては個人で対応しようとしても非常に難しい部分もあります。負担が大きい場合などはご相談いただけたらと思います。

参考記事:家族信託とは?メリット・デメリット・費用をわかりやすく解説

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