家族信託をするときに必要な書類と、紛失した場合の対処方法

家族信託をするときに必要な書類と、紛失した場合の対処方法

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家族信託の契約を締結するためには、準備しなければならない書類等がいくつか存在します。

今回の記事では、家族信託をするときに必要となる主な書類等と、もし紛失していた場合の対処方法についてご説明いたします。

家族信託をするのに必要となるものは何?

家族信託の契約をする際に必要となる主な書類等は、以下のものとなります。

※公証役場において公正証書化すること、信託財産に不動産が含まれる場合を前提としています。

(1)委託者・受託者の印鑑証明書

(2)委託者・受託者の実印

(3)委託者・受託者の身分証(運転免許証、マイナンバーカード等)

(4)信託財産となる不動産の権利証(登記識別情報又は登記済証)

(5)受託者の住民票の写し

(1)の印鑑証明書と(2)の実印はセットで、公証役場において信託契約書を公正証書化する場合には、この2点の持参を求められます。

これらは、公証人が委託者と受託者の本人確認のために必要となるものです。

また、(3)の身分証と(4)の権利証は、家族信託の対象となった財産が不動産である場合に、その不動産の所有権の名義を委託者から受託者に移転させる登記手続きのために必要となるものです。

この他にも、例えば不動産の名義変更の登記手続きには、受託者の住民票の写し(5)が必要となります。

印鑑証明書がない場合はどうすればいいか?

前述の(1)から(4)の書類等を、もし当事者が紛失し手元に無い場合には、それぞれどのように対応すればいいでしょうか?

(1)の印鑑証明書を紛失した場合、印鑑カードまたはマイナンバーカードをお持ちであれば、再発行をすることで解決に至ります。

しかし、例えば印鑑カードも紛失し、印鑑証明書を取得することができない場合にはどうすればいいでしょうか?

公証役場での信託契約であれば、印鑑証明書は公証人が当事者の本人確認を行うために使用するものですので、印鑑証明書と実印による確認とは異なる本人確認の方法(身分証明書の提示等。具体的な確認方法は、公証人とあらかじめ打ち合わせをして決定することとなります。)をとることで問題なく公正証書化の手続を進めることができます。

一方で、不動産の名義変更の登記手続きにも委託者の印鑑証明書が必須となります。

印鑑カードは紛失した場合には再発行の手続きが可能ですので、この手続きができるなら、印鑑カードの再発行を行い、そのカードを使って、公証人提出用も含めて印鑑証明書を取得してしまう方法が一番簡単です。

なお、実印を紛失した場合も、新たな印を用意して、市区町村の役場にて新たに実印登録をすれば解決します。

不動産の権利証を紛失した場合はどうすればいいか?

前述の(1)から(4)のうち、最も紛失の可能性が高いものは(4)の権利証です。

権利証とは、正式には登記識別情報又は登記済証と呼ばれるもので、不動産の権利が登記名義人にあると証明するためのものとなります。

この権利証を紛失(登記識別情報の場合は失念等)により手元にない場合に、どのように信託による受託者への所有権移転及び信託登記をすることになるのでしょうか。

権利証が無い場合の対応として、以下の方法があります。

  1. 事前通知
  2. 司法書士による本人確認情報の作成
  3. 公証人による登記委任状の認証

いずれの方法も、不動産登記法上の手続きです。

1.の事前通知による方法とは、権利証の無い状態で登記の申請を行い、管轄の法務局から委託者の登記上の住所に宛てて「この登記の申請は間違いないですね?」とお尋ね書面の通知を受けるというものです。

その通知を、委託者から法務局へ「間違いない」旨を記載して返送し、法務局がその返送を受け取り問題なければ名義変更の登記が完了するという内容の手続きです。

この方法なら、コストはかかりませんが、法務局がこの通知を発送してから2週間を経過しても委託者である登記名義人からの返送が無ければ申請が却下されてしまうリスクがあります。

このリスクを考慮して、2.の司法書士による権利証に代わる本人確認情報の作成または3.の公証人による登記委任状の認証手続があります。

2.の方法は、手続きに関与する司法書士により、登記名義人である委託者が本人であることに間違いがなく、また、この所有権移転及び信託の登記の申請意思があることを確認し、それを証明する書面を作成して法務局に提出するというものです。

3.の方法は、登記を司法書士に依頼する場合に作成する登記の委任状に、間違いなく登記名義人である委託者本人が署名し、実印を押したことを、公証人が認証し、その認証文付きの委任状をもって登記申請を行うというものです。

この2.が3.の方法を取った場合には、1.の事前通知は行われません。

ただし、この2.と3.の方法は、それぞれ司法書士と公証人に作成費用が生じますので注意が必要です。

事前通知だと、登記申請後も委託者の対応が必要となり、最悪手続きが却下される恐れがある、方や、本人確認情報や公証人の認証手続きを利用するとコストがかかる。

委託者が登記申請後の郵送のやりとりに問題なく対応できる状態であれば、1.の方法を採用することで問題ないでしょう。

但し、1.の通知の送付先は住所地に限られ、病院や施設への送付はしてもらえないので、住所地に委託者がいない場合には、2.や3.の方法を選択することになります。

まとめ

今回は、家族信託をするときに必要となる主な書類等と、もし紛失していた場合の対処方法についてご説明いたしました。

家族信託をするときに必要なものが何か、必要なものが揃っているかどうかがご不安でしたら、家族信託を多く取り扱っているトリニティグループにぜひご相談ください。

カテゴリー:家族信託

タグ:書類

この記事の監修者
新倉 由大(にいくら よしひろ)

司法書士
新倉 由大(にいくら よしひろ)

大阪出身/平成25年司法書士登録 お客様に安心を与え、信頼を戴けるよう、登記業務・法律業務を中心とした肌理の細かいサービスを提供を行っている。

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