おやとこは、信託したお⾦や資産をアプリで簡単に管理することができる国内初の家族信託用財産管理サービスです。

データ連携による銀行口座等の情報の自動取得と、司法書士などの専門家によるサポートにより、家族信託の運用の手間を大幅に省き、かつ家族の財産を安全に管理することができます。

この記事では、おやとこを実際にご利用になったお客様・加藤様一家(仮名)の事例を、実際にサポートを担当した家族信託コンサルタント・浅沼礼奈司法書士の話を通してご紹介しましょう。

きっかけ

最初のご相談のきっかけはどのようなものでしたか?

浅沼司法書士: 加藤様一家から最初にお問い合わせを頂いたのは、ご一家の長女、裕子さん(仮名)からお電話を頂いたのがきっかけでした。

加藤様一家は、お父様(91歳)、お母様(83歳)、長女(裕子様)、長男という4人家族です。長女の裕子様が、ご両親が認知症を発症してしまった場合の財産管理についていろいろ調べているうちに、おやとこというサービスをホームページ上から知っていただいたということでした。

裕子様は、いろいろなサイトを比較された後、当社にお電話にてお問い合わせを頂いたそうです。

最初のお問い合わせの際に、いくつか家族信託についてのご質問を頂いたので、その場でお答えできる限りの一般的なご回答をしました。

家族信託が、加藤様のご家庭にあっているのか、しっかりとご事情をお伺いしたほうが良いと考え、ご自宅へご訪問してお話を伺うこととなりました。

最初にいただいたご質問とはどのようなものでしたか?

浅沼司法書士: 家族信託を利用した際に財産の名義がどのようになるのかというご質問や、実際に手続きを行った際の費用感についてのご質問でした。

家族信託に関する情報は、インターネット上や書籍、各メディアなどにたくさん出回っていますし、その多くがきちんとした正確な情報です。

しかし、情報量が多すぎることもあり、実際に自分の家庭に家族信託を導入した場合、どのような結果になるのかは、なかなか想像するのが難しいと思います。

実際に、加藤様の家庭で家族信託を導入した場合のことを、しっかりと時間をかけてご説明させていただきました。

問題の洗い出しと解決方法の立案

加藤様のご家庭には、どんな問題があったのでしょうか?

浅沼司法書士: お父様とお母様がご高齢で、それぞれご自宅の名義を半分ずつ共有で保有されていました。

この状況は認知症の対策を考えるうえであまり好ましい状況ではありません。

不動産を共有している場合、そのうち、1名でも認知症を発症してしまった場合には、不動産全体を売却することが難しくなってしまうためです。

不動産が共有になってしまっている問題は、どのように解決したのですか?

浅沼司法書士: お父様、お母様からそれぞれ、長女の裕子さんに家族信託を使って名義を預けていただきました。お父様と裕子さんの家族信託契約と、お母様と裕子様の家族信託契約を2つ作成したわけです。

家族信託を行うと、不動産の名義は、財産を預かった人(受託者)の人が預かることになります。加藤様の家庭の場合、家族信託をやった後の不動産の名義は、裕子様お一人が保有する状態にすることができました。

こうすることによって、不動産を売却したくなった場合に、ご両親が認知症になってしまっていても、裕子様の判断のみで不動産を売却することができるわけです。

この方法をご説明させていただき、ご家族皆様に非常に安心していただけたのが良かったです。

ほかに行った対策はどのようなものでしたか?

浅沼司法書士: ご両親ともに、銀行口座にまとまった金額の預金をお持ちだったため、その預金について認知症対策を行いました。

具体的には、ご両親名義の口座に預金されている金銭のうち、一部を裕子様に家族信託を使って預けていただきました。

この時の口座は、裕子様の名義の口座を利用しました。

家族信託を進めるうえで、裕子様やご家族からは、ご質問がありましたか?

浅沼司法書士: たくさんのご質問を頂きました。

ご質問の内容は、多岐に亘りましたが、その中には費用についてのご質問もありました。

当社のおやとこのサービスは、家族信託を利用する財産額に応じて、報酬額が変わります。そのため、費用をなるべく安くしつつ、しっかりとした認知症対策も行うためにはどのような家族信託にすればいいのかについて、御見積書をいくつものパターンをお出ししながら、ご家族皆さんと相談しながら決めていきました。

最初の問い合わせから、手続きが完了するまで、どのくらいの面談を重ねましたか?

浅沼司法書士: 全部で、4回の面談を行いました。

最初の2回は、裕子様とご両親とのご面談でしたが、3回目からは弟様にもご出席いただき、ご家族皆さんにご納得いただきながら、手続きを進めることができました。

導入の決め手、そして導入後のご家族

加藤様一家が、おやとこを選んでいただいた決め手は何だったと思いますか?

浅沼司法書士: 当社と他社の違いは、信託組成後のサポートにあります。

家族信託を導入した家庭では、財産を預かった人(受託者)が、その財産の管理状況について、いつでも、ご両親に説明できる状態にしておく必要があります。

これは信託法という法律で定められたルールであるため、この説明責任を果たせない受託者は、法的な責任を追及されることとなります。

しかし、法律について専門家ではない受託者の方が、説明についての資料を作成したり、財産の管理状況について説明をしたりすることは非常に難しいのが現状です。

また、専門家のサポートを受けて説明責任を果たそうと考えた場合には、専門家に対する報酬を支払わなければならず、家庭にとっての負担は相当なものがあります。

当社のおやとこは、家族信託を組成した後の財産管理の状況を、アプリを使って行えるところに特徴があります。

預金の入出金に関する情報を、スマートフォン等から入力していただければ、すべての入出金情報が一元管理され、ご家族ならだれでも見られる状態になる仕組みが導入されています。

本来、受託者が行っている業務は、成年後見制度になぞらえると、家庭裁判所の監督下に置いて行われるような責任が重大なものです。

その責任と負担を、テクノロジーの力を使って大幅に減らすことに成功したのがおやとこのサービスです。

信託組成後のアフターサポートの部分を評価していただき、加藤様一家にもおやとこをお選びいただくことができました。

ご家族からはご質問やご感想は有りましたか?

浅沼司法書士: 弟様から、「自分も財産の管理状況を確認できるのがとてもいい。」というご感想を頂きました。

多くのご家庭では、ご兄弟間で両親の財産の管理について意見を違えてトラブルにならないように神経を使っていらっしゃったり、意見を違えてトラブルになってしまったりしているのが現状です。

おやとこを使えば、ご兄弟からも、財産管理の状況を見守っていただくことができますので、このようなご不安も解消できます。

浅沼さんは、このおやとこをどのような方にご提案したいですか?

浅沼司法書士: 高齢の方の財産管理に悩まれているすべての家庭にご提案したいです。

高齢者の財産管理の問題は、家族信託だけで解決できるとは限りません。

そのため、我々コンサルタントは、家族信託以外の制度にも精通し、お客様に最適な制度はどのようなものかというご提案をさせていただきます。

おやとこは、その中でも、非常に使い勝手が良く、高齢の方の財産を家族が管理するためのツールとして、他に類を見ないものになっているため、すべてのご家庭にご提案したいです。